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執筆者の写真C・C・P

企画の立ち上げ

脳天パラダイスは企画の立ち上がりが本当に変わっている。

その話を書こうと思う、しかし、そもそも通常企画がどのように立ち上がるのか?

そこがないと意味がないので、今日はうちで今抱えている企画について書きます。


まず、一番多いパターンが知り合いの監督などからの脚本の持ち込みで、

『しんちゃん、ちょっとこの本読んでみて』と言われて脚本を渡される。

面白いと思うものがあれば、企画書を作り動き出す。現在このパターンでうちで進めようとしているのが、監督Aの脚本が2本、監督Bの脚本が3本、監督Cの脚本が1本ある。(まだ企画進行中のものは名前は書けないのでご了承ください)


前にマレーシアに行く前に監督Aから呼ばれ八幡山の喫茶店に行くと、紙袋を持った監督が来て、『これ』と大きな紙袋を手渡しされた。


この監督とは一番付き合いが長く(もうすぐ30年になりそう)、プライベートでも家族ぐるみの付き合いだが、いまだに仕事をしたことはない。


マレーシアに1年間行く前だったし、選別がわりに何かプレゼントかな?なんて思ったら、なんと、今まで書き溜めた脚本12本だった・・・・・

一瞬何かの嫌がらせかな?と思ったけど真剣な顔立ちだったので、4日間ほど時間をもらって全部読んで、全部の脚本に対しての感想を伝えた。


その中の1本と最近新しく書き下ろした脚本を今進めようとしている。

私には引っ掛からなかった11本の脚本の中からも、1本映画化され公開されたものもある。

とまあ、監督が脚本をプロデューサに持ち込んで企画が立ち上がるというのが一番多いのではないだろうか?


次に、監督や脚本、キャストなどと、こんな話やりたいねとか、原作でこれがやりたいとか話しながら進めていくもの、これは比較的バジェットの大きな話になるものが多く、ある程度長いスパンで考えて進めるものが多い。このパターンのものが今1本。(昨年コロナの影響でやる予定だったこのパターンの映画がなくなってしまった、他のパターンでも計4本ほど予定していたものが流れてしまった)


それ以外に、監督と別のプロデューサーが立ち上げたものに途中から参加するパターン。これは現場仕切りをお願いされるパターンだが、早めに企画に合流することで、現場予算やそれに合わせた撮影地の選定など、メインのプロデューサーと相談しつつ進めていく。これが今1本、来年の春撮影予定。


という感じで、企画は進めていくのだが、ますます厳しくなってきている映画界の状況で何本がこの世に生まれることができるか?


構想10年なんて、出来上がると感慨深いものだが、脚本にも企画にも時代(とき)がある。特に全編普遍的なテーマだったらいいが、どうしても時代設定が合わなくなる脚本もある(その都度リライトしていくが、それすら無理になっていくことも)


つまり、この世に産まれている映画は、どんな事情であれ、大変な状況を乗り越えて産まれている誰かの大切な子供のようなものです。そう思うと全ての映画に優しい気持ちになってもらえるかなと思いつつ、


誰がこんな映画作ろうと思ったんだよっ、と思ってしまう映画も無いとは言えないかな・・・・





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